栗子隧道の氷筍

山形県米沢市と福島県を結ぶ古の峠道「万世大路」その峠部分を貫通する栗子隧道。

　初　代　栗子隧道　明治14年　当時日本一長いトンネル　８６４ｍ　馬車等

　二代目　栗子隧道　昭和11年　自動車通行可能

　三代目　栗子トンネル　昭和41年　栗子第一・第二トンネル

　四代目　東北中央自動車道くりこトンネル　平成29年　８９７２ｍ

R3,2,11　今回見に行った栗子隧道は、以上の様な経歴を要するトンネルで、現在は落盤で使われていませんが、冬になると圧倒的な氷筍群が出来、感動的な場所となっているんです。

８：５０　米沢スキー場駐車場発

　スキー場の駐車場に車を停め、国道13号に一旦戻って橋を渡り、米沢採石場入り口から入っていきます。

万世大路入口

　駐車場から米沢方面に戻って、橋を渡ると直ぐに大きな看板があって、そこから米沢採石場を通って万世大路に向かいます。

８：５５　米沢採石場入口（万世大路入口）

　国道13号から入って５０ｍほど来ると、重機が横付けされ通行止めになっていますので、本当はここに車を置いて歩いて行くんですが、今回は3台で来たのでスキー場に置いて歩いて来ました。（夏場は奥まで行くことができます）

９：３０　採石場の事務所

　右側の事務所に営業している時は登山届を出して入っていきます。

９：４０　万世大路入口

　米沢砕石事務所から敷地内を通る形で進んでくると、いよいよ明治14年に完成しその年の10月に明治天皇がお越しになって命名した「萬世大路」が始まります。

平坦な車道跡歩き

　車道として使われた道路なのでゆるやかな登りで途中七曲りなどが有る、歩きやすい道となっていますが、残雪時期はショウトカットが出来るので、大分歩く距離は短くなっていると思いますが、なんせ誰も歩いていない雪道。

　ラッセルが大変です。交代しながら進みます。

１１：５０　栗子隧道到着

　所要時間　3時間　

　強風吹きすさぶ中、時々視界が悪くなり、単独だったら絶対に引き返していた悪条件でしたが、皆さんの意気込みに背中を押されようやく到着です。

　右側が初代。左側が2代目栗子隧道で、僅かに口を開けていてくれました。

初代栗子隧道の中に入ると、なんと暖かい。（そう感じるのは外が寒すぎた）

　見事な氷筍が何百本と出来ています。

大小さまざまの形で、高いのは２ｍは有るでしょうか。

驚かされるのは、下の方が直径１ｃｍ位なのに上は１０㎝も有る、摩訶不思議な形状が多数あるんです。どうして倒れないのか、なんでこんな形になるのかとっても不思議です。

二世代目のトンネル

　こちらも、やっとくぐって中に入りました。

こちらの氷筍は太くて高い

　二代目のトンネル内部の氷筍は数は少ないですが、太くて高く迫力が違います。その他にも天井から落ちたツララが太い柱上になっているものが有ったり、初代トンネルとはちょっと違った雰囲気が楽しめます。

一本一本の氷筍がしっかり眺められ、色や形の芸術にとっても感動するんですよね～。↓写真の矢印部分を見てください。凄く細いのに上の不規則な部分を支えています。

トンネル内部の一部分は天井のコンクリートが剥がれ宙づりになっている所も有ります。この僅か先に初代トンネルとの合流点があるようでした。

崩落した天井に向かって伸びる氷筍群は高さ２ｍ以上

トンネル入り口部分に有る氷の棚田。

私は、この光景は南米ペルーのマチュピチュの古代遺跡にそっくりだと思いました。皆さんはどんな感想を持たれましたか？

帰りには青空も見えだし、栗子山１２１７ｍも見る事が出来ました。

明治天皇が休まれた所

　行く時には結構長く感じられた万世大路ですが、帰りはあっという間に降りてきて、明治天皇が休まれた場所の脇で私達も小休止です。

米沢採石場から万世大路の入口にある橋

　この橋に、ちょっとしたお笑いの名所が有るんですよ～

　上流から引いている水道管に穴が開きオシッコの様に勢いよく噴出していて、そのしぶきが凍ってツララ状態になっているんです。

　↓赤実線は登り。オレンジは下りです。

今回歩いた概要を手書きしてみました。

１４：４０　駐車場着

　周回所要時間　５時間５０分

　帰りの所要時間　２時間　（登り３時間）

　今回、ご一緒して頂いた皆さん本当にありがとうございました。

　お陰様で、大感動の氷筍を見る事が出来ました。